#Book
[[🏢コパイロット]]の[[👤米山知宏]]さんの書籍
## 目的
新規プロダクトの立ち上げにあたり、[[🗃️プロジェクトマネジメント]]をちゃんとできるようになりたいと思った。対話を大切にしながらも、プロジェクトのゴールを目指すという考え方が自分のベクトルと重なると感じた。
## 学んだこと
### 両利きのプロジェクトマネジメントとは?
「両利きのプロジェクトマネジメント」は、「どちらか」ではなく「どちらも」活用する[[🗃️二項動態]]な[[🗃️プロジェクトマネジメント]]の方法論。
#### 大事な概念
- [[🗃️シェアド・リーダーシップ]]
- [[🗃️センスメイキング]]
- [[🗃️プラグマティズム]]
- [[🗃️二項動態]]
#### コンセプト
- 直線 → 合理性や計画性などを重視し、一直線にゴールを目がけて進んでいくマネジメントスタイル
- 曲線 →散歩をするように、必ずしも具体的なゴールを求めることなく、さまざまなものに偶発的に出会うことを意図するマネジメントスタイル
💭計画を立ててゴール達成を効率的に目指していく。ただプロジェクトは[[🗃️不確実性]]を伴うため、経験をしてそこから学びを得て、やり方は変えていく。それはマネジメントをする人だけがやるのではなく、チーム全員がリーダーシップを持つことで、幅広い課題にアプローチしていく。そしてそのためには[[🗃️対話]]が必要なのである。
### 両利きのプロジェクトマネジメントでは何を[[🗃️マネジメント]]するのか?
- 4領域
- [[🗃️プログレス]]
- [[🗃️プロセス]]
- [[🗃️チーミング]]
- [[🗃️ラーニング]]
- 上記の領域をより良い状態にするのが、[[🗃️定例ミーティング|🗃️定例会議]]
![[20250720_両利きのプロジェクトマネジメント 結果を出しながらメンバーが主体性を取り戻す技術_マネジメントすること.png|500]]
#### [[🗃️プログレス]]で大事なこと
- 計画は立案するが、計画を見直して軌道修正して行くということも大事
- 単なる作業を羅列するのではなく、プロジェクトが進んでいく道筋をイメージできるようなストーリーにしていく。そのために[[🗃️対話]]を通してプロジェクトストーリーを検討する
- こうすることで、プロジェクトへの当事者意識や納得度が生まれて自律的な行動につながる
#### [[🗃️プロセス]]で大事なこと
- [[🗃️定例ミーティング|🗃️定例会議]]がその中心的な要素になる。
- 「個人の活動の結果をもち寄り、各メンバーが次の活動を行うための前提をチームで決定する」ための場です。それを一言で言えば「対話」(はなすこと)と「アウトプット」(つくること)をチームで行うための場になりますが、この場がプロジェクトが成果を生み出すためには不可欠 です。
#### [[🗃️チーミング]]で大事なこと
- プロジェクトが始まるタイミングで、チームがよい状態だったとしても、その後もそのままよい状態でいられるとは限らず、チームをメンテナンスし続ける・最適化し続ける(=ing)ことが重要
- 自ら決定する機会をプロジェクトの至るところに設計していくことが不可欠 です
- どのようなプロジェクトにしたいのか
- プロジェクトとして何を実現したいのか
- 何を会議のアジェンダとすべきなのか
- 問題だと感じていることは何か
- 問題をどう解決したいのか
- どのようなチームでありたいのか
- プロジェクトの中でどのような役割を担いたいのか
#### [[🗃️ラーニング]]で大事なこと
- プロジェクトメンバー全員がプロジェクトを通じて学び続ける状態を構築する
- > それぞれの状況において最適なやり方を自ら生み出していくことが、プロジェクトの成功のためにも欠かせないからです。チームでそのような議論を行うことで、より洗練されたやり方がチームのものになっていく、つまり、チームの学びになっていくわけです。 チームで学ぶこと(Learning by Team)は、前述のチーミングにも寄与します。みんなで学ぶこと、お互いに学び合うことがチームの状態をよくしていくのです(Teaming by Learning)
## マネジメントをするための実践
#### プロジェクトストーリーへ落とし込む
![[20250720_両利きのプロジェクトマネジメント 結果を出しながらメンバーが主体性を取り戻す技術_プロジェクトストーリーの構造.png|500]]
- まずは最終ゴールを定義する(実現したい状態、成果物)
- 中間ゴールを定義する(実現したい状態、成果物)
- このタイミングまでには、このような状態にしておかなければならない」という節目となるようなポイント
- 「xx計画について、関係者で合意できている状態にしなければならない」
- 「△△について、他社に発注できる状態にしなければならない」
#### [[🗃️定例ミーティング|🗃️定例会議]]の整理
- 会議の作り方
- 1.「会議前」は議論したいアジェンダをメンバー全員で出し合い
- 2.「会議中」は全員で意見を出し合いながら、全員で議事録を取り
- 3.「会議後」はすぐ決定事項・ToDoを共有する
- 単に意思決定・合意を目指すだけのものではなく、「自分たちが直面しているものに新たに意味を付与する」→ [[🗃️センスメイキング]]の場でもある
- [[🗃️アジェンダ]]に追われすぎると理性的な場によりすぎるため、対話の場としてたまにアジェンダなしで雑談をすることで、感性的な場に寄せてみることも大事。以下のようなことを話すと良い。
- 見ないようにしてきたこと……
- プロジェクトメンバーが見えないところで膨大な作業を抱えて苦労していたこと……
- プロジェクトメンバーの気持ちがプロジェクトから離れてしまっている状態であったこと……
#### [[🗃️チーミング]]
- [[チーミング]]のゴールは、「もっとこう進めようよ」という声が出されやすくなりますし、「みんなで学んでいこう、教え合おう」という状態になること
- 自律性、主体性を出すためには、「他者」が必要
- 各自の持つ主体性は他者との関係性の中で引き出される
- 自己決定しやすい環境だからこそ主体性を発揮しようとするし、貢献感を抱けるからこそ主体性を発揮しようとするし、さらには、成長感を抱けるからこそ、これまで以上に主体性を発揮しようとする
- プロジェクトで「自己決定」を生み出すためのアプローチ
- プロジェクトストーリー:メンバー全員で対話しながらプロジェクトが進んでいく物語を描く
- ロールセッション:プロジェクトにおける役割を自ら選択する
- アジェンダの提案:チームメンバーそれぞれが会議のアジェンダを提案する
- テンション:違和感やモヤモヤをチームに共有し、解決するアクションを自ら選択する
- 「何か違和感はありますか?」「モヤモヤしていることはないですかね?」と質問して[[🗃️テンション]]を確認する
- この歪みは、改善する問題もしくはプロジェクトを前進させるエネルギーになる
#### [[🗃️ラーニング]]をする
- 大事なのは[[🗃️振り返り]]
- [[🗃️コルブの経験学習モデル]]
- [[🗃️タイムライン振り返り]]がおすすめ
## 良い[[🗃️プロジェクト]]を作って行くためのステップ
- 1. [[🗃️対話]]を通じてプロジェクトストーリーを紡ぐ
- プロジェクトの環境を整える
- [[🗃️価値観]]を擦り合わせる
- [[🗃️期待値]]を調整する
- 会議体を整える
- 大きなプロジェクトを小分けにする
## 感想
- [[📚冒険する組織のつくりかた──「軍事的世界観」を抜け出す5つの思考法]]と大枠やって行くことは同じのように感じた
- 今、ちょうどチーム立ち上げをしているけど、自分がやろうとしていたことは概ね間違っていなかった
- [[🗃️チームラーニング]]を実施して相互理解を深める
- [[🗃️期待値]]を調整しようとする
- 会議体を整理する
- メンバーのモヤモヤを引き出して、改善に向けて動く。対話を促す。
- プロジェクトストーリーを紡ぐ。プロジェクトを小分けにする。
- 最終ゴールから中間ゴールを描く
- 逆にできていなかったこととして、ツールの整備とか環境の整備はできていなかった。もっとがっつり時間をとって話しても良かったかも
- 早速定例会議のテコ入れをしたい。モヤモヤを引き出すとか、検証するとかやっていきたい。